2012年03月21日

恋しあかちら

今月25日の野村流音楽協会舞踊地謡研修部の自主公演で創作舞踊の「恋しあかちら」という演目の地謡をやります。

この踊りは普天満宮の先代宮司の新垣義志師の創作で尚灝王がモデルと聞いています。
新垣師は創作舞踊の名手だったと言われていまして舞踊家の間では有名な方ですが、一般にはあまり知られていないのではないかと思います。
もしかしたら今回私たちがやるのは何年ぶりなのかもしれません。

恋しあかちら

干瀬節
恋しあかちらの 波に裾濡らち 通いたる昔 忘れ苦しゃ
(くいしあかちらぬ なみにすすぬらち かゆいたるんかし わすぃりぐりしゃ)

二揚下出 仲風節
結ばらぬ片糸の 逢わぬ恨めとて 積もる月日
(むすぃばらんかたいとぅぬ あわんうらみとぅてぃ つぃむるつぃちふぃ)

百名節
忘らてやりすれば 御情けの深さ 思切らんすれば 思いどまさる
(わすぃらていすぃりば うなさきぬふかさ うみちらんすぃりば うみどぅましゅる)


「あかちら」が地名だというのはきいていましたが何気なくネットで検索をかけたら、那覇の若狭に「明津浦原(あかちらばる  赤面原とも書く)」という昔の地名があることが分かりました。なーふぁんちゅの私はこういうのを調べるのが好きでとても興味が湧きました。
現在の夫婦瀬公園のある付近のようです。ここは昔は海で干潟でした。周囲に塩田があったのは有名です。
夫婦瀬(みーとぅじー)は知っていましたがあかちらばるは初めて知りました。
干潟をうちなーぐちで「カタバル」と言いますのでここの干潟の呼び名だったのではないでしょうか。

「恋しあかちら」の干瀬節の歌詞に「恋しあかちらの 波に裾濡らち」とあるのでここであることは間違いないでしょう。


那覇市若狭 夫婦瀬公園下


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Posted by takachiyan at 01:26│Comments(0)伝統芸能
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