2010年04月30日
宮城流朱之会 第五回舞萌ゆる
宮城流朱之会(みやぎりゅうあけのかい、古謝弘子会主)の公演「第五回舞萌ゆる」が29日国立劇場おきなわでありましたので観てきました。
朱之会の新会主、新師範、新教師のお披露目を兼ねた公演でした。
ご存知古謝弘子先生は故宮城美能留先生に師事し広く活躍しておられお弟子さんも大勢いらっしゃいます。
公演の内容は舞踊「女特牛節」「瓦屋節」「上り口説囃子」「花風」「揚作田」「汀間当」組踊「執心鐘入」琉球狂言「親アンマー」で沖縄の伝統芸能、宮城流の素晴らしさ奥深さを十分感じることが出来た感動的な舞台でした。
地謡には歌三線に野村流伝統音楽協会の中村一雄先生、中村昌光先生、それと我が野村流音楽協会地謡研修部員の比嘉剛君、仲村渠達也君、笛の内間茂子さん、胡弓の生田順子さんが出演していて頼もしく思いました。
今回の公演で演じられた組踊「執心鐘入」は宮城美能留型と紹介されています。
現在一般的に演じられる執心鐘入との大きな違いは小僧の衣装が白で被り物をしていることと、最後に鬼女が退散するときに「柱がらみ」とよばれる所作があることなどです。これらは美能留先生の創作ではなく真境名由康先生が常々美能留先生に復活を望んでいたもので今回の公演でこの二つの課題に取り組んだということです。
また立方は全員女性が演じていましたが、これには古謝弘子先生の深い思いが込められています。
古謝弘子先生は宮城美能留先生に組踊を厳しく教えられ十分な技能を備えた方でありますが、現在の国指定重要無形文化財組踊の要件に「立方は女形による」というのがありつまり男性が女性の役を演じる「女形」でなければならないので女性の演者は保持者に認定されないのが現状です。
王朝時代の御冠船踊りは若衆を含め全員男性によって演じられてきた歴史があるのでそのような要件が盛り込まれているのです。
しかし近年の沖縄の伝統芸能は舞踊もそうですが女性実演家によって支えられてきた部分が大きく女性実演家なくして伝統芸能がここまで継承されたかどうかわかりません。古謝先生は無念の思いをプログラムの挨拶で語っておられます。
今回の公演では古謝先生をはじめ門下の方々の芸能を継承発展させるという心意気が伝わってきて実に素晴らしい公演でありました。
今回の公演で演じられた組踊「執心鐘入」は宮城美能留型と紹介されています。
現在一般的に演じられる執心鐘入との大きな違いは小僧の衣装が白で被り物をしていることと、最後に鬼女が退散するときに「柱がらみ」とよばれる所作があることなどです。これらは美能留先生の創作ではなく真境名由康先生が常々美能留先生に復活を望んでいたもので今回の公演でこの二つの課題に取り組んだということです。
また立方は全員女性が演じていましたが、これには古謝弘子先生の深い思いが込められています。
古謝弘子先生は宮城美能留先生に組踊を厳しく教えられ十分な技能を備えた方でありますが、現在の国指定重要無形文化財組踊の要件に「立方は女形による」というのがありつまり男性が女性の役を演じる「女形」でなければならないので女性の演者は保持者に認定されないのが現状です。
王朝時代の御冠船踊りは若衆を含め全員男性によって演じられてきた歴史があるのでそのような要件が盛り込まれているのです。
しかし近年の沖縄の伝統芸能は舞踊もそうですが女性実演家によって支えられてきた部分が大きく女性実演家なくして伝統芸能がここまで継承されたかどうかわかりません。古謝先生は無念の思いをプログラムの挨拶で語っておられます。
今回の公演では古謝先生をはじめ門下の方々の芸能を継承発展させるという心意気が伝わってきて実に素晴らしい公演でありました。
Posted by takachiyan at 09:51│Comments(0)
│公演、発表会
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